ボールパイソンの飼育は温度・湿度管理が全てと言っても過言で、日々の飼育環境の温度・湿度を的確にコントロールすることがボールパイソンの健康に繋がります!
ボールパイソン飼育の温度・湿度に関することならこの記事一本で解決するかと思います。
ボールパイソンの飼育に最適な温度・湿度はどれくらい?
飼育環境に温度勾配をつける方法は?
ケージ内の温度・湿度の最適な管理方法について知りたい
冬場などケージ内の温度が上がらない時は?
こういった疑問に答えます。
ボールパイソン飼育の温度・湿度に関することならこの記事一本で解決するかと思います。
ボールパイソン飼育の最適な温度・湿度
ボールパイソン飼育の肝となる温度湿度は以下の通りです。
経験上、ベビーサイズのボールパイソンの場合はまた大人と比べて比較的、低温や乾燥に弱いので、アダルトサイズのボールパイソンに比べて、温度・湿度ともに少し高めに設定するのがおすすめです。
ベビーサイズのボールパイソンは成長期で代謝もいいので、この時期にどんどん代謝をあげて餌をあげて大きくするのが良いかと思います!
アダルトサイズのボールパイソンの飼育温度・湿度の目安
-
日中の全体温度
-
28度
-
日中のホットスポット
-
32度
-
夜間の全体温度
-
27度
-
夜間のホットスポット
-
30度
-
湿度
-
65〜70%
ベビーサイズのボールパイソンの飼育温度・湿度の目安
-
日中の全体温度
-
30度
-
日中のホットスポット
-
33度
-
夜間の全体温度
-
29度
-
夜間のホットスポット
-
32度
-
湿度
-
70〜80%
スルーされがちな湿度ですが、高温多湿を意識して上記のように高めに保つのを強くおすすめします!
ボールパイソンなどのニシキヘビは、コーンなどのナミヘビに比べ乾燥に特に弱いです。油断するとすぐに風邪をひきます。知り合いの獣医さんも割とボールの来院で、多い症状は「呼吸器疾患」と言ってました。
詳しく知りたい方は下記の記事も読んでもらえると嬉しいです。
ガラスケージを使用する場合の温度・湿度管理と温度勾配のつけ方
各飼育用品の配置図とレイアウトは下記の通りです。
これからボールパイソンの飼育を始めるという方は、こちらのガラスケージを使用した環境を用意することをおすすめします。一番温度・湿度の管理がしやすい方法かと思ってます。
写真のケージはボールパイソンの♂で下記のパンテオン6030を使用した例です。
上記のケージ含めて、飼育に必要なものについては下記で解説しています。管理人が飼育・繁殖を通して、行き着いた結論の飼育用品・飼育環境をまとめてますので、ぜひ活用してください。
「暖突」という保温器具を「サーモスタット」に繋いで全体の温度を上げて制御しつつ、「パネルヒーター」をケージの3分の1程度かかるようにして、温度勾配をつけてホットスポットを作ってます。
ガラスケージの温度管理について
それぞれの保温器具の役割を詳しく解説します!
暖突
ケージ内の空気・全体温度を上げて保温するための言わばミニエアコンです。
ただ単体では飼育ケージの温度を自動調節できないので、サーモスタットに接続して使います。
写真の環境ではパンテオン6030に暖突を取り付けています。暖突の取り付けやサーモスタットの使い方はこちらで紹介してますので、こちらも初めての方はご確認ください。
90cmケージなどを使っている方は以下のLサイズがありますので、そちらを使用します。
サーモスタット
暖突のオーバーヒートを防ぐための制御装置です。温度計の機能も担ってくれます。
また変温動物の爬虫類は夜間の温度帯の低い時に細胞を休めます。
こちらのタイマーサーモだと日中と夜間で温度差をつけられるので、タイマーなしのものに比べると少々値が張りますが、こちらを購入することをおすすめします。
パネルヒーター
変温動物である爬虫類は体温調節が自らでき無いので、ケージ内に温度勾配を作り、適温である場所に移動して体温・代謝を調節してもらう必要があります。
その暖かい場所(ホットスポット)を用意するために使用します。あくまで本来はホットスポットを作るために使用するものですので、全体の保温は暖突で行います!
またこちらも90cmケージなど大きめの使っている方だと、32Wを使用します。それぞれケージに合わせた最適な出力のものを使用します!
ただ真冬だと暖突だけの保温だと厳しくなる場面が出てくるかと思います。
その場合はケージをアルミや段ボールで覆って保温したりして対応できなくも無いですが、真冬は人間もエアコンを使用しますので24時間稼働させる方が色々考えなくて済みますし、安定して適温を維持しやすいです。
暖突だけでは適温が維持できない…となった時につけっぱなしにします。
と言っても設定温度は、人間も過ごしやすい23度くらいで「暖房+暖突」でケージ内は安定して28度といい感じにできます!(うちは真冬はいつもこの方法です)
ガラスケージの湿度管理
冬場は特に保温器具もガンガン稼働するので、湿度管理の対策が必須です。
具体的には下記を行うのがおすすめです。
- パネルヒーターの上に水入れが乗るようにして、湿度をあげる
- 蓋の通気部分を一部覆って湿度が逃げないようにする
- 朝夕の霧吹き
- 加湿器の稼働
だいたいこれで冬場でも湿度が維持できるようになるかと思います。
「蓋の通気部分を一部覆って湿度が逃げないようにする」には、B4などの大きめのクリアファイルを繋ぎ合わせてケージに一部蓋をする形で対応するのが楽かと思います。
もしそれでも足りない場合は加湿器を稼動したり、濡れタオルケージに設置したりします。
レイアウトを重視したい方は、ハスクチップなどの保湿性のある床材にするのもおすすめです。
アクリルケース・プラケースを使用する場合の温度・湿度管理
これから初めてボールパイソンを単体で飼育するという方は、アクリルケース・プラケースを使用する方法で管理する方法は少々温度管理がしづらくなりまし、すぐに大きくなりますので最初から「ガラスケージでの飼育」がおすすめです。
アクリルケースやプラケースで温度管理する場合は、下記の3パターンになるかと思います。
- ビニール温室を用意する
- 工夫して暖突で保温する
- 部屋ごとエアコンで管理する
湿度管理とパネルヒーターで温度勾配をつける方法については、ガラスケージと同様の方法で維持できるかと思います!
工夫して暖突で保温する
アクリルケースやプラケースに暖突は直接つけれません。上に直接置くとケースが溶けてしまいます。。
このような場合は、100均で売っている小さめのメタルラックや台所周りで使用するラックに、バーベキュー網に固定した暖突を結束バンドで取り付けて、ケージを下にセットすれば保温はなんとかできますが、「冬場はエアコン(高めの設定)の併用」が必須となります。
サーモのセンサーはケージの上に置いて使用しますので、気持ち高めの温度の調整が少し必要ですね。
ただこちらの方法はやはり温度が安定しずらく、保温性能も低いため、早めのガラスケージへの移行をおすすめします。
エアコン管理
30度近い気温をエアコンだけで管理するのは一般家庭では少々きついかと思います。
完全にブリーダー向けになりますね。
単体飼育の方は「工夫して暖突で保温する」の補助的な感じで併用することをおすすめします!
ビニール温室
こちらも多頭飼育されてる方でないと、ボールパイソン単体で飼育される方は、場所取りますしコスパが悪いかなぁと思います。
保温の方法は暖突や植物温室用のヒーターがおすすめです。
湿度についてはビニール温室は空気がこもりがちなので、霧吹きなどで対応できるかと思います。
無印の衣装ケースを使用する場合の温度・湿度管理
こちらは経験上、温度管理はエアコンとの併用が必須になります。
湿度については穴の開け方にもよりますが、衣装ケースも空気がこもりがちなので、霧吹きなどで対応できるかと思います。
完全に多頭飼育者向けです。
無印の衣装ケースを使った自作ケージの作成や保温方法は下記にて詳しく紹介しています。
真夏の温度管理にはエアコン(クーラー)が24時間稼働必須
わざわざ保温しているのになんでと考えるかもしれませんが、爬虫類もずっと34度の密室になってしまうと流石に耐えられません。。
と言っても、人間も過ごしやすい26〜27度で設定するのがおすすめです。
これでガラスケージの飼育環境であれば「クーラー+暖突」でケージ内は安定して28度といい感じにできます!
また日々の温度測定に下記のサーモガンが一台あると便利です。
ホットスポットや通常の温度のところ、ケージの隅などケージの温度を網羅的に把握することができます。
まとめ
これからボールパイソンを飼い始める、単体飼育の方は以下の方法がおすすめとなります。
本記事のガラスケージの飼育環境を用意する
真夏と真冬は、暖突とエアコン(人間が過ごしやすい設定温度で24時間稼働)を併用する
最後まで見ていただいてありがとうございました。
この記事を見てヘビ仲間が増えてくれると嬉しいです。