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【ボールパイソンの病気】呼吸器疾患と対処方法について。マウスロットの違いとは

目次

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今回はボールパイソンの呼吸器疾患についての記事です。

ボールパイソンは乾燥に弱い?

呼吸器疾患って?

マウスロットとは違うの?

対処方法は?

ボールパイソンの病気「呼吸器疾患」とその対処方法、マウスロットとの違いについて紹介します。

他のヘビにも感染する「呼吸器疾患」とは

冬場は「湿度低下」「保温器具」「暖房」による乾燥、外気温の低下によって免疫力が低下することによってかかる風邪です。

人間の風邪と違ってボールパイソンの風邪はほんとにかかるとやばいです。命に関わります。

ボールパイソンの暮らすアフリカは「Aw気候」の乾季のある気候区分ですが、巣穴など湿度の高い湿気った所に隠れたりしているらしいので、実際にものすごい乾燥に晒されている訳ではありません。

つまりあまり乾燥に対してしっかりとした耐性があるわけではないかと思います。

ボールパイソンの生態についてはコチラをご覧ください

https://dorango-farm.com/wp-content/uploads/2019/04/snake-736389_640-e1561206927413.jpg

【ボールパイソンの生態と特徴】野生での生活サイクルも紹介

風邪が悪化すると普通に死んでしまいますし、他のニシキヘビやボアにも感染します(ナミヘビへの感染例はあまりないようです)

もしなってしまったら即隔離です。とにかく他のヘビから離します。

呼吸器疾患の症状

症状は以下のようなものです。

  • 鼻が詰まったような音がする
  • ビュービューと明らかに呼吸が荒い
  • 口周りに泡っぽくよだれがついている
  • 頭と首をを変な角度に持ち上げた不自然な態勢でじっとしてる
  • タンを吐き出すような音やそぶりを見せる
  • ケージの周りによだれのあとがついている

1つでも疑わしい症状があれば、早急に病院に連れていった方がいいかと思います。

また症状が進行してしまうと食欲もなくなってきてしまいますので、そうなるとかなりやばいです。

なるべく日頃から観察して早期発見が重要になってきます。

呼吸器疾患が疑われる姿勢

呼吸器疾患になると上の絵?のようにケージの端の方で不自然な姿勢のまま固まっている様子が見受けられることがあります。

長い時間・長い頻度でこなってたら疑った方がいいです。

こういう状態の時は、口の中を見てみるといいです。健康な個体と違いネバっとしたよだれがたくさん出ていることが多いです。

こうなったらもう早急に病院に連れて行きます。

こういう状態の子をショップでたまに見かけますが、要注意です。お迎えは避けた方がいいですしその周囲のヘビも感染してる可能性がありますから要注意です。

実は私も今年の秋に1人呼吸器疾患にしてしまいました。。

出産していた個体で無理をさせてしまっていたのかもしれません。まだ秋だから大丈夫と湿度不足が原因でなったと思われます。

呼吸器疾患の種類と薬の与え方

呼吸器疾患にはウイルス性と細菌性によるものがあります。

人間でもそうですが、細菌性のものなら抗生物質が有効ですが、ウイルス性のものなら抗生物質が効きません。

そうなると自己の免疫能力で治すしかありません。

私のボールパイソンがなったのは病院の先生によると、「細菌性」だったようで抗生物質処方してもらい、ビタミン剤などの工夫を重ね何とか治りました。

処方してもらった犬猫用の抗生剤

そこまで連れていった時点での症状が軽いとのことで、今回は抗生剤の注射は無しで薬での対応となりました。

週に1回、消化に負担がかからないように普段より小さめの冷凍エサに抗生物質を埋め込んで給餌しました。

お腹に穴を開けて埋め込みます。グイグイ押し込んで出てこないようにします。

こんな感じで埋め込んで与えました。

給餌

違和感なく飲んでくれました。この時は食欲があってほんとに助かりました。

食欲がない子には注射や強制で薬を飲ませるしかなさそうです。

自分でできる呼吸器疾患の対処方法

まずは病院に連れて行くことが前提です。症状を見てもらい、抗生剤を処方してもらったり、細菌性かウイルス性か調べてもったり、筋肉注射してもらうなどしてくれるはずです。

 

次亜塩素酸水を使って清掃

普通に清掃するのではなく、次亜塩素酸水で除菌しつつ清掃します。

必ず以下のような爬虫類にも安全なものを使います。

うんこ・おしっこしたらではなく毎日ケージをこれを使って掃除します。水も毎日変えます。

温度・湿度を高温度に維持する

代謝をあげて菌と戦わせる為に、私の場合は温度を31℃、湿度を80%くらいに維持しました。夜間も温度は落とさずに温度・湿度をそのまま維持です。

湿度維持の対策としては以下のことを行いました。

  • 床材を保湿性のあるものにする
  • 濡れタオルをケージに掛ける
  • 加湿器を稼動する
  • 蓋の通気部分を一部、プラダンなどで覆って湿度が逃げないようにする
  • 朝夕の霧吹き

一応、加湿機能付きの空気清浄機も併用で稼働させました。

あと最高最低温度計で温度・湿度の測定も欠かさないようにします。

毎日温度・湿度が下がってないか確認です。

少し値が張りますがこの最高最低温度計はリセット機能もついていて、1日の最高最低温度・湿度がわかりおすすめです。

夜間の温度の下がりすぎ、日中の温度の上がりすぎにいち早く気付けます。

センサーで外から温度・湿度を測定できるので、ウンコも怖くありません。同時に温度計設置してる場所の温度も測れます。

ビタミン剤の投与

少しでも免疫力をあげる為に、ビタミン剤を投与しました。

エサやりの時に冷凍マウスにかけたり、水入れに入れたり、そのままスポイトで飲ませたりします。使用量は説明書きの通りを守ります。

スポイトで直接与えるのは、どうしてもストレスでエサを食べなくなる可能性もあるのでたまににします。

飼育部屋の空間除菌と隔離

他のヘビとはもちろん隔離します。同じ部屋の場合でも出来るだけ離します。

さらにわたしの場合は隔離したヘビの部屋や隔離する前のヘビの部屋にも空間除菌剤をおきました。

犬猫用のものかと思ったので、安全の為、ヘビのいるケージとは少し離して使用しました。

ケージ内に入れるものではないので注意です。必ずケージの外に置いて、部屋の空間除菌をする為に使用します。

小さめのエサを与える

消化の負担とならないように小さめのエサを与えます。肺の機能の仕方も関係しています。

以上がうちで実施した対処になります。

少しでもヘビ飼育者の役にたてたら嬉しいです。

マウスロットとの違い

ボールパイソンの疾患でよく呼吸器疾患と混同されるのがマウスロットかと思います。

マウスロットは呼吸器疾患とは違い、捕食時にできた口腔内の傷などが原因でなる口腔内炎のことです。

愛知県の動物病院で犬猫エキゾチックアニマルの診療は東浦町のもねペットクリニックより引用

上の画像のような膿ができるのが特徴で、そのまま進行すると敗血症で全身に最近感染が進み死ぬこともあります。

対処としてはやはり免疫をあげる為に、温度を高くして代謝を上げてビタミン剤の投与や抗生剤の投与をするそうです。

他の対処としてよくイソジンなどを薄めて口腔内を洗浄するなどの対処もありますが、

病院の先生曰く、コチラの方法はマウスロットには有効的ですが、やはり呼吸器疾患にはあまり効果はないとのことです。これらの疾患の違いを知っておくことが大事だと思います。

こういった爬虫類の疾患について書いてある本もあるので紹介しておきます。

 

最後まで見てくれてありがとうございます。

この記事を見てヘビ仲間が増えてくれると嬉しいです。

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